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タンゴのDJ


先日から、たまたま2回続けて タンゴのDJに関する講座を受講しました。

1回目は 東京で開催された タンゴフェスティバルの一環として、それぞれシドニー、台北、パリで活躍する3人のDJを招いたフォーラム。
2回目は 本場アルゼンチンでDJをなさっている方の講座でした。

タンゴのミロンガ(パーティー)で 音楽をかける人を DJと言います。
日本では ミロンガはだいたい3〜4時間ですが、アルゼンチンや アジアの他の国では 真夜中から明け方まで 5時間を超えることも多々あり、その間 途切れなく魅力的な曲組みで音楽をかけ続けるには 相当な知識と熟練が必要になります。

ミロンガは、お酒を片手に タンゴ談義に花を咲かせる場 でもありますが、何といっても踊らなくては話になりません。
タンゴの場合、パートナーと2人で参加していても 他の方と踊ることは ごく普通です。目と目で誘い合い、その時 その場で出会った 見ず知らずの男女が 音楽を共有して 一つの世界に浸る、そういう文化なのです。

その日 その場に集まった人々の 雰囲気や 年齢層、男女比 などを判断し、皆が 楽しく過ごせるように 絶えず気を配る、DJは 本当に大変な仕事です。

1タンダ、だいたい3〜4曲続けて踊ると 踊っていた人々は 一旦 フロアーから退出します。その合図に タンゴでは無い 全く別ジャンルの曲を15秒くらい流す(コルティナ…カーテンという意味です)のも DJの役目。
そしてまた、雰囲気の違う曲のタンダが始まり、人々は 別のお相手と 2人の世界を作っていきます。

フォーラムでも、講座でも、半分以上の時間が タンゴの歴史の勉強でした。
アルゼンチンタンゴは、2009年 ユネスコに登録された 無形文化遺産です。
きちんと歴史を踏まえた上で、曲組みや構成を考えなくてはならない、正しい文化を世界に広めなくてはならない、ということなのです。

私は、DJをやる訳ではないのですが、演奏家として 絶対に必要な知識だと思って参加しました。
まだまだ 勉強することばかりです。








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